DAY33

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Hontanas→Boadilla del Camino 25km

 朝5:00に起きて5:30に真っ暗な中懐中電灯を持って出発した。ものすごい数の星が輝いていた。オリオン座がすごく近くになりペテルギウスが人工的なもののように赤い光を放っていた。あまりにも星に見とれすぎて歩くのが遅れた。暗闇から”SAKIーーー?!”と聞こえ、急いで追いつく。寝転がってゆっくり眺めたい気分だった。

 7:30にはモン・サン・ミシェルのような町についてご飯を食べ、終点の見えないような坂を3、40分ほど上り続けた。止まったら再び歩き出すのがきつくてたまらないので、足を動かし続けた。

遠くから見るミルクキャンディーは近くとバサバサでした。

 10:20には休憩ポイントで少し休んだが、すぐに出発し、その後もちょっとした休憩を繰り返した。

break point

 13:00には到着したが予定していたアルベルゲは月曜休日だったので€7のアルベルゲに変更してチェックイン。

 アリスンが部屋で泣いており、今日の歩きがきつくて、続けられるかわからないと言っていた。”どうしてみんなそんなに歩けるの〜涙 さきなんて。。。” ”クレイジー??”と言葉を返すと少し笑いながらも涙があふれていた。初日にアリスンと会った時のことを思い出した。彼女はその日15kmの工程だったがかなりきつそうで疲れていた。おそらく彼女がここまで歩いて来られたのは周りの仲間がいたからではないかとふと思った。この巡礼を歩くにあたって人には色々な思いがあり、現状があり、体調も異なってくる。正直、最初の二十日ですごく難しくきついルートを1人で歩いてきたという自負が自分にはあった。その上でフランス人の道は簡単だと感じ、荷物を預けている人は甘えているみたいな考えが少なからずあった。そういう自分をとてもとても恥ずかしく思った。違う、そんなことじゃないんだ。違った者たちがひとつのゴールに向けてそれぞれのベストを出し歩いている。その中で仲間と出会い色々葛藤しながら進む。そして自分はその中の1人だ。誰かと比べて歩くもんじゃないし、絶対絶対に相手に対してマイナスなことを言ってはいけないし、思ってもいけないと思った。そういう権利はないのだ。できるとすれば一緒に励まし合い、皆が楽しく過ごせるようにと歩くことだけだと思った。アリスンは1人で歩けば自分のペースで楽だったかもしれない。でも皆と歩くがゆえに限界以上の距離を歩いているのかもしれないと思った。それでいてみんなに励まされここまで歩いてきたのだ。何だか色々反省させられたし、気持ち新たに歩こうとこちらが元気をもらった。

old couples
素敵な後ろ姿。

osprey
アルベルゲは広場の前!教会の上にはコウノトリの巣が立派に出来上がっている。

Ciconia boycian
巡礼路ではよく見かけるコウノトリ。町の教会や建物にも昔のお風呂のようなコウノトリの巣がたくさん見られる。