DAY30

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Tosantos→Atapuerca 27km

 6:00に起き朝食をとって7:00に出発した。雲のかかった空と霧と太陽とのコントラストが何だか気味が悪い感じがした。1輪だけ咲いていたヒマワリが印象的である。何百本、何千本という中に咲いているヒマワリを見てきたので、1輪だけのヒマワリは少し寂しそうでもあり、伸び伸びしているようにも見えた。可愛らし休憩所があったりした。

slope
あの坂を視覚が捉えた瞬間、膝が笑うよね。

 途中見るからにすんごい上り坂があったり、可愛らしい休憩所などもあった。先を行く巡礼者たちによる巡礼標識(石だったり木だったり)は、いつ見ても元気が出た。

camino signs
石で文字が描かれている。

resting
寄付制の休憩所。自分が通った時は何も残っていなかった。

 11:30にSan Juan de Ortegaへ到着した。教会はマカオにある世界遺産の焼け残った教会の門を思い出させた。

 コーラで休憩し、教会の中を見学したりした。そのあとはAgesへと向かったが、

Ages
Agesにはサンチャゴ(巡礼ゴール)まで518kmのサインが!!
半分キターーーーーーーーーーー!!

 思ったよりも近かったので次の町Atapuercaまで歩くことにした。韓国人の男の子と歩いたが、彼はこの巡礼で膝を痛めたらしくサポーターをしており、両手にスティックを持っており荷物は預けたらしく小さなリュックだけをからっていた。

with a friend

 荷物は1日€5でデリバリーしてくれるサービスがある。韓国ではスペイン巡礼は結構人気らしく、韓国人の姿も結構見かけた。一方で日本人巡礼者はこれまでに1人しか見ていない。しかし巡礼は1日違えば会うことはないので、実際にはたくさんいるかもしれない。逆に1度会えたり同じ宿だったりするとその先もずっと一緒になることが多い。

on the street
AgesからAtapuercaへ。

 13:50にAtapuercaに到着し、荷物を置いてから広場へ日向ぼっこに行った。

albergue
❌ここには泊まらない方が良いでしょう。❌

 戻った時には昨日スペイン語を教えてくれたおばちゃんがおり、足を引きずっていた。シャワーの時に転んで足首を痛めたようだ。オスピタレロたちは責任を逃れようと必死らしく氷水さえ用意してくれず、おばちゃんは悲観にくれていた。とてもかわいそうだったが話を聞くことしかできなかった。おばちゃんの足は腫れ上がっており、歩くのは難しそうである。おばちゃんは先を諦めバスで帰ると言っていた。改めて健康で歩き続けられることに感謝をした日だった。
 ところでナヘラを出てからここ何日間はエレたちに会っておらず、このままむ会えないのかな、一緒に歩けばよかったなと後悔していた。あの時は自分のプラン優先で人に合わせて歩くなんてことは考えもしていなかった。しかし、ここへ来てただ歩き切ることに重要性を見出せない自分がいて(すでに十分よくやったという気持ちがあった。)自分のプランに固執することが出会い以上に大切な価値があるのかと自問自答していた。数日間だけの楽しい時間が蘇り、あの時自分は本当に巡礼を楽しんでいたし、友達と過ごす時間を楽しんでいたと思った。そしてあの時間は巡礼だからこそ得られるものであり、この道での宝ではないかと思い始めていた。ただ考えれば考えるほどにあの日の自分の選択に後悔していた。

2016年8月5日