DAY11
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Monzon→Berbegal 20km
昨日の夜は遅かったこともあって、今日は今までで一番遅い8:15の出発。街の写真を取りながら歩いていると30分程でRio Cincaを渡る。水はグレーとグリーンが混ざったような色で、周りに工場も多く、臭いもあった。そこから5分ほどでトレイルが見え、その左の農道に入って行く。9:15線路を超えてから再び農道に戻り15分ほどで農道全体に畑からの水漏れがあり、水浸しになっていた。
そこを通るしかないので靴が水浸しで、暑い中でのクールダウンと水の入った靴で歩く感覚が気持ち悪いのとで複雑だ。10:00にSelguaへついたので教会の前の洗い場で靴と靴下を洗い、乾かしている間にバルでカフェでもして休憩することにした。
1人でバルに入るのは初めてである。おそらくベン先生と会っていなければ今も気軽に入れることを知らず、ホッとできる場を知らないままであっただろう。
40分程休んだが、靴はまだ乾いていなかったのでバックパックにくくりつけ、持っていたビーサンで歩くことにした。
村を抜けると砂地が多くなってきたので靴に履き替えた。乾燥地帯が続いており奥の方には南アフリカのテーブルマウンテンのような山とBerbegalの丘も見え、異国を思い出しながら今日のゴール地点を眺めることができた。
12:20頃にilcheの村を右手に見ながら中を通ることなく農道を進む。13:00にSanta Aguedaという小さな休憩所みたいなところに到着した。そこには机や椅子、さらには大きな岩場まであった。
登りたくなって、荷物を置いてぼってから大きな声を出して見た。おそらく巡礼の感想「重ーーーーーい!!」とか「キツーーーーい!」とか「痛ーーーーい!!」とか叫んだと思う。ふと気づいたらパトカーが近づいて来ており、ヤバっと思って岩場をおり、通り過ぎるのを待っていたら、げ、降りてきた。不安になり、こちらから近づいていき、挨拶をして、「何かあったのですか?」なんて聞いてみると。「何か問題でも?」と聞き返してきた。そんなやりとりをしてからパトカーは去っていった。何もしてないのに何だかドキドキヒヤヒヤした。
20分ほどの休憩を済ませ、先に進むとBerbegalの丘が目の前にきて、村の高さがかなりあることが判明。
進むしかないのだが、もはや前向きには進めず、荷物の重さを利用して後ろ向きに坂を登って行く。村の入り口に公共プール&バルがあり、たまたまアルベルゲの管理人もいた。
そのまま一緒に歩いて行き、家のような綺麗なアルベルゲを案内してもらった。水シャワーのみだったが、洗濯機が使え、普段洗えない長袖類も洗わせてもらった。午後の日差しが強く、日焼けした腕や足がヒリヒリしている。シャワーのあとは恒例の町散策だが、なんせ端から端まで歩いても5分もなく、高台なのでどの端っこからも絶景で、昨日いたMonzonの街までも遠くにみることができる。
1日数十キロではあるが、実際に目で見て、今日はあそこからここまで歩いてきたんだなぁなんて振り返ってみるととても感慨深いものがあった。プール&バルに戻り、コーラとホットドッグを注文すると30cmくらいのフランスパンにチョリソソーセージという組み合わせのものが出てきた。
ボーーーっとしていると18:00を過ぎており町民らしき人たちが続々とプールへやってきて泳いだり日焼けをしたりしている。40人くらいはいるだろうか。ちなみにこの町の人口は約400人だというから実に10分の1の町民が一箇所に集まってきてのんびり過ごしているわけである。その光景は何だか温かく羨ましくもあった。子どもからおじいちゃんおばあちゃんまでがみな水着を着て思い思いに過ごしている姿は日本では見られるだろうかと思いさえした。ちなみにスペインではおじいちゃんはブーメランパンツ、おばあちゃんはビキニと若者に負けじと派手である。みな正々堂々としている感じで清々しく、自分を隠そうとしない感じに好感が持てる。
そういえば今日、スタートして初めて巡礼のゴールであるサンチャゴデコンポステーラまでの残りの距離が示された看板を発見した。936km。。。よしっ!!