スペイン横断 DAY4

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Montserrat→Igualada 27.2km 

 修道院の鐘が毎時間鳴り響き何度も目を覚ましながらぐっすり眠れないまま朝を迎えた。早朝7:30のミサに参加して、8:10にいよいよ巡礼路のスタートである。
 昨日あれだけ登ったので今日はくだりかな〜と思っていたらアップダウンの繰り返しで降りていく。

昨日いたところを見上げながら少しずつ下界へと降りていく。

 9:05にSanta Cesiliaに到着してからはさらに6kmのアップダウンの繰り返しだ。歩いている巡礼者は見当たらず、自転車に乗った人とだけすれ違ったり追い越されたり。そうやら自転車のツーリングコースとして人気なようである。10:30に分岐にきて、右手の巡礼路に入るが、ゴツゴツ岩を四肢を使い登ったり草が覆いかぶさったような道を通ったりした。なんだか平坦な道を歩く巡礼路のイメージとは違う。
 11:10にSt.Pau de la Guardiaという村につき、水をもらい休憩した。足がすでに激痛で20分も座っていた。

水をかぶって頭を冷やし、熱中症対策をします。

 12:50にCastelloliに到着。一本道の左右にバーや民家が並んでいる。ここでは水を買って休憩。

村や町に入ると水があるという安心感がすごい!!

 民家があったと思えば金色のミル畑がひたすら広がる光景に出くわす。13:30にCANALZINAを過ぎ20km以上を歩いていることに気づく。最初はとにかく足が痛い。パンパンになり、荷物も重いので若干前かがみになりながら進む。なぜか途中から涙が出てくるが誰もいないので気にせずに泣く。すると気分が晴れ今度は歌い出す。なんだか情緒不安定の人みたいだと自分でおかしくなる。(←なんだかヤバイやつ。歩けばわかるさこの気持ち。)工場地帯では木が生えておらずひたすら炎天下の中を歩く。

 途中ベンチで休憩しているとふんわり甘い自然の香りがしてきた。それは歩きながら何度も出会う香りであり、松の葉の香りだとわかった。落ちた松の葉にたくさんの太陽があたりそれが優しい香りを放っていた。そしてその香りに【穏やかな午後の香り】と名付けた。1人ぼっちで歩く私の疲れを暖かく包み込んでくれるよな感覚にしてくれホッとするのである。それは今でも巡礼を思い出す香りである。

 この日もカウチサーフィンの民泊を予定していたのでそのお宅へ向かう。今回お世話になるのはスペイン人のマリアだ。15:30頃に到着した町はゴーストタウンのように誰もいなかった。シャワーを浴びた後は彼女の実家へ連れて行ってくれ、家族を紹介してくれた。マリアのお母さんのご飯をご馳走になり、車でイグアラーダの町を案内してくれた。そして夕方になるとゴーストタウンが蘇ったかのように多くの人がいた。聞くと、昼間は暑いので誰も外には出ないんだとか。クーラーをつけて部屋の中におり、涼しくなったらゾロゾロと外へ出ていくのだそうだ。皆公園や道端のベンチでお喋りを楽しんでいる様子である。スペイン人は日本の夏は生きていけないなと思った。笑
 マリアは医療関係に従事しており、しっかり者であった。今でも交流している。

マリアのお母さんの手作りご飯。

兄弟たちも合流。

巡礼手帳(クレデンシャル)にスタンプをもらいに教会へ。