スペイン横断 DAY9

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Algerri→Tamarite de Litera 21.3km

 

 6:45に出発し、おじさんが教えてくれた道を行く。かなり丁寧に説明してくれたので巡礼標識のない難路だと思っていたが、きちんと標識はあった。C-26の道路から左の農道へ入り7:30頃赤い橋のかかったCanalへやってきた。

そこを右折して用水路沿いを歩いて行く。トウモロコシ畑が続いていたが、なんだか覚えのある匂いがしてきたと思ったら、ネギだった。下の方に白い実が現れていたので玉ねぎかもしれない。近くを通るだけでこれだけかおりがするなんて。

8:00にはC-26へ戻り15分ほどでAlfarasへ到着。Canal de pinyanaは水が綺麗で流れが速い。そのまま道路を歩き町を抜けると大きな水道橋があり、それを境にCatarunya州からHuesca州へと変わった。

カタルーニャのボンディア(おはよう)ともお別れである。これからはブエノスディアスである。C-26が終わりA-140になってすぐに左の農道へ。途中で野ウサギを見てテンションが上がる。分岐が現れ、片方の道先の木にペンキで殴り書いたような→があったが、そちらは草がボウボウだったので迷っていた。その頃前方から犬三匹とおじさんがやってきて草ボウボウの道をひたすらまっすぐ行くのだと教えてくれた。

途中からは草も落ち着いてきて硬い石が並ぶ。左右は畑だが途中で繋がれていない大きい犬が全速力でかけていく。犬好きだけどちょっと怖い。10:15頃に分岐がありそこの井戸に見えづらい→を見つけたので左に進む。再びの野ウサギを見つけ、この度初の走りである。バックパックをゆさゆさ揺らしながら必死で野ウサギを追いかけて行く。そしたら巣穴に入って言ったようで見失ってしまった。巡礼路から少しそれるくらい必死で追いかけてきてしまった。元の道に戻ると後ろからバックパックを背負った人が歩いてきているではないか。なんだたウサギにつままれたような出会い出会った。というのも歩く巡礼者をいまだに見たことがない。彼は近付いてくると「Hola!」と手をあげ、挨拶をしてきた。感動しつつも、もしかすると必死にウサギを追いかける姿を見られてたかもしれないと少し恥ずかしくなった。彼は5日前にスタートし、昨日通り過ぎたAlfarasへ泊まっており、今回の巡礼は途中まで歩くということであった。名前はベンといった。彼はフランスで小学校の先生しているそうで毎年数日間歩いてゴールに向かっているらしい。初めて出会う歩きの巡礼者に興奮しつつ質問攻めでずっと喋りながら歩いた。彼は最近道を間違え10km引き返したそうだ。怖すぎる〜10mでも引き返したくない巡礼路。(←ウサギは追ってしまうが)10km引き返すとか。。。つまりは20kmゴールに進めない道を歩くのである。車では20分の感覚だが今の自分には往復合計5時間という数字が鮮明に思い浮かぶ。ベン先生おそるべし。11:00頃にErmite de san Rocに到着し、教会前で休憩をとる。

いつもは朝には引いている足の痛みが今日は引いていなくて、念のために五本指のソックスの上にもう一枚重ねてはいたが効果はないようで足が痛い。
 教会の先にはネクター畑が広がっており、農機を操作していたおじさんが好きなだけ持って行きなさいといってくれた。ネクターはずっしりしているので、その場の水分補給分だけいただいたらもっと持って行きなさいと袋に6個くらいくれた。嬉しい(けど、重い。涙)

そこから1時間ほど歩いてTamarite de Literaに到着。町中を歩いていると警察の人に巡礼かと声をかけられた。そうだと答えると付いてきなさいと言われオフィスへ案内された。内心ビクビクしていたが、この町では警官がアルベルゲの管理をしているらしく、オフィスで手続きを行った。ベン先生はスペイン語がペラペラなので警察の方のスペイン語の説明をあとで英語に訳してくれてとても助かった。大きな施設に2人だけで8人部屋を1人ずつ占領した。シャワーのあとは洗濯をして仮眠をとって16:00頃に街の散策に出かけた。

意外と大きな街でたくさん歩き周った。途中でベン先生とも出くわし、2人で城跡に上ってみることにした。そして18:00過ぎにベン先生とバルへいった。実はこの巡礼始まって初のバルである。1人で行く勇気がないというのとお高いイメージがあったのだ。それが一瞬で覆され、バー通いが始まるきっかけのバルデビューである。外のテーブルでコーラとタパスを味わい、ベン先生にスペイン語を習った。さすが先生というほどに教えるのが上手で一気に色々覚えることができ、スペイン語動詞の活用表まで作ることができた。1人で覚えるのとは訳が違い、覚えたいちう思いも重なってか、めちゃくちゃスペイン語ができる気分にさせてくれた。そして覚えたスペイン語を使って早速ベン先生と会話である。感動。英語が話せた時の感動を忘れていたので、それを思い出させてくれるような瞬間であった。

20:00頃にベン先生とは解散をして、1人で教会に向かった。ちょうどミサが終わったところで、教会を閉める直前だったが、バッグにつけているコンチャをみて話しかけてくれ、おばあちゃんが教会内を案内してくれた。98%わからなかったけど、そんな自分には一生懸命説明してくれることが嬉しかった。折り紙を持ち歩いていたので、それでコンチャを作って渡し21:00に帰った。長く充実した1日だった。

同じ部屋に入ったら警察の方に別々で使っていいよと言ってもらえて、8人部屋を独占。